Wonderful Goth Running

現在の目標は「UTMF2020完走!」なブログです

ハセツネ2018総括→2019に向けての備忘録

2018年10月7日(日)‐8日(月)にかけて、日本山岳耐久レース長谷川恒夫CUP(ハセツネCUP)に参加してきました。初参加の為、不安が大きかったものの、道中は、辛さよりも楽しさを感じる時間帯のほうが圧倒的に多く、来年も絶対に出たいな!という気持ちになっています。運よく来年も出れたら…という条件付きですが、今回の総括と来年に向けての改善点などをまとめておきたいと思います。

●レースの様子はこちらの記事にまとめてあります。

goth.hatenablog.com

●装備・準備などはこちらにまとめてあります 

goth.hatenablog.com

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ハセツネCUP2018総括と

2019に向けての改善点

(18時間完走VER)

1、ハセツネというレースの捉え方

ハセツネは、トレイルランニングのレースの中でも特殊だと聞いていましたが、終わってみるとその通りという実感。ちなみに…公式HPの"ハセツネとは?"のページには、トレイルランニングという言葉は使われておりませんでした。 

ハセツネとは|ハセツネ(長谷川恒男)カップ 日本山岳耐久レース

ヒマラヤではファイナルキャンプよりアタックするとき、頂上を極めてからアタックキャンプに帰還するまで、昼夜にわたることがしばしばあります。これを私たちのふるさと東京の山におけるトレーニングの一環として、ヒマラヤを目指す若いクライマーの登竜門として、この『日本山岳耐久レース』を位置づけていきます

ハセツネは山岳耐久レースだそうです。ということは。"山の経験が求められるレース”であるということかなと。今回、走力が無い私でも、計画よりもうまくいったのは、登山・トレッキング・ファストパッキング・ULハイクの経験がが豊富にあるからだと思いました。南アルプス100名山、八ヶ岳全山、北アルプスの有名峰も7割方登頂しており、テント泊の複数日にわたる縦走も、50泊は越えた経験がありました。

走力や心拍ももちろん鍛えないとなりませんが、ハセツネは、エイドなしの大会ですので、自分で荷物をもって山の中を進む経験やULハイクのギア重量へのこだわりが活きた。そんな気がしています。

よって、次年度に向けては、山力よりも走力を強化することをテーマに、フルマラソンSUB4.5は最低でもクリアしたい!(できればSUB4)という新しい目標ができました。

2、レースの進め方 (コース攻略)

ゴールするときに100%の力を使いきることを念頭に、心拍数150超えたらスピードを緩める、平坦や下りで走れそうなところも、早歩きで進むなど、三頭山を越えるまでは”無理をしないこと=体力を残すこと”をかなり意識。同時に、休んでしまうと動き出しがつらいので、休まなくてもいいペースでゆっくりとでもいいので、動き続ける事を徹底。歩いてでもGOALできるなんて話もあるので、これを信じたのもある。で、これが計画通りに行き、最初に腰を下ろして休んだのは、三頭山の山頂でした。途中、ベンチがあるところや小ピークなど、休んでいる人がたくさんいるところでも、歩き続けた…。

しかし、さすがに後半は疲れてきたので、三頭山以降は、”鞘口峠””月夜見”大ダワ”御岳神社””日の出山山頂”の5か所で休憩。それでも、1回あたりは感覚的には5分くらい。ジェルや食べ物の補給、荷物の整理を淡々とこなす感じで、タスクが終わったらすぐに出発。大半の人が後半になるとスピードダウンする中、後半でもある程度の速度で進めていたと思います。

また、後半の試走を2回やっていたので、三頭山を越えたあたりからは、時間的には仮に潰れてもゴールできるイメージというか感触をもつことができていた。試走の経験により、メンタルに余裕があったのは、とても重要なことだったと思います。

コースの攻略という観点では、実際に試走をした経験と高低差図を見る限り、「峰見通り(入山峠~市道山)」「西原峠~三頭山」「小河内峠~御前山」の3箇所が出力の上げ時(頑張りポイント)とみており、その部分は少しだけ気持ちを張って進んでいた。逆を言うとと、そのほかの部分は流す感じでOKということ。これもメンタルに余裕がでて、いい感じで進めた要因かもしれません。

3、暑さと水分について

事前の情報で熱いので水分を多めに持ってね!というアナウンスが、方々から聞こえてきていたが、自分の解釈は「水分を多く持つ、たくさん摂取するのは当たり前水準で、重要なことは、暑さは体力を消耗しやすいので、進むスピードも抑えることが必然」というものでした。その点で、序盤の完全停止を含む渋滞は、かなりポジティブにとらえていて、醍醐丸あたりまでは、ほぼ消耗無し、体力を温存して進むことができていた。(フィニッシュタイム、24時間以内に間に合うか?は、かなり心配だったけど)※夏場の熱中症が心配される中の走り込みや山に入った時の経験も活きていたと思います。

また、持つ水の量は、人によるけど、自分は7月の試走時に35℃オーバーの中、浅間峠までで3L消費した経験から、今回は余裕をもって4.5Lを担いだ。醍醐丸以降、夜になったら気温も下がり、かなり快適なコンディションになり、温存した体力を少しづつ使っていく、そんなイメージをもちつつ、浅間峠通過時に水を2L以上持っていたので、水切れの心配がなくなったことも、メンタルに余裕がでて、好循環になった要因だと思います。(スタート時8kgオーバーの重量を担いだ時はどーなるか?ととても心配だったけど)

4、装備について

大会サイドから必携品の案内曖昧な大会ですが、山がバックボーンの私は、いつも他の名さんより荷物が大きい&多いです。それが、安心感につながるから。

ただ、重量にはかなり気をつかう。ちょっと高いけど軽いレインウェアやインサレーションを持つなど、削れるものはULハイクの経験から徹底。ザックもアンサー4のFOCUS₋Rにしたのはこれが理由。

ポールについても私にとっては必須装備だけど、これも市販の中では軽い部類に入るBlackDiamondのカーボンで300gを切るものを購入。モノによっては、500gを余裕で超えるものもあるので、ポールを持つのであれば、重量まできちんと気にしたほうが、体力の温存につながる。

ただ、補給食は失敗した。ジェルの消費は持った量の約60%、固形物は用意した分の40%位しか消費しなかった。ジェルも水対策で水分が多いものをチョイスしたから、トータル2kgオーバー。感覚的には半分の1Kgで行けたと思う。フィニッシュタイムが早くなればもっと削れると思うので、来年に向けて一番の改善ポイントと思っています。

5、ヘッドライトについて

ヘッドライト利用時間は、FINISHタイムが16時間以上の人は、全員共通で12時間です。これは日没と日の出の時間から自動算出です。16時間の人も24時間の人も等しく12時間です。よって、12時間分の照射時間をどう確保するのか?というのがテーマとなります。※12時間分というのは、体育の日前後の開催の場合は、ほぼ不変かと思いますので、覚えておいて損はないかも…。

もう一つ、どれくらいの明るさがあればOKなのか?という点です。20時間を目標としていた私は、ほとんどが早歩き、走ることは稀(ほぼ無い)と判断し、最低200ルーメン、300ルーメンであれば余裕で進めるということを、事前のナイトトレイルで確認済だった。

よって、上記の2点を考慮した場合、登山用に所有していた、以下の2つのヘッドライトを使いまわせば、12時間分と必要な明るさを確保できることが分かったので、トップランナーの皆さんが使うような高級品は購入を控えました。

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実際には、醍醐丸以降、頭への1灯体制で、1回あたり約3時間ほど、電池交換は月夜見で2台とも実施、約3時間×4回分=12時間分、日の出山山頂で使用終了いう実績でした。今回は霧が出ていなかったこともあるかもしれませんが、1灯でも視界は全く問題ありませんでしたし、仮に霧が出ても、MS‐B6は霧に強いモードもあるので、手持ちや腰への2灯体制に移行することも想定していました。予備電池も持っていたし。

しかし、トップランナーの皆さんが利用するものは、同ルーメン以上を確保しつつ、8時間とか平気で照射時間があるらしく、重さや電池交換の煩わしさを考えれば、購入するメリットもあるなと、レースが終わってから気づきました。これから購入を考えている人にもこのあたりの考え方は、参考になればと思います。

 最後に”まとめ”です

何が成功要因なのか?この記事を書くまではぼんやりしていたけど、書き終わってわかった気がします。文中に何度か出てきている”メンタルの余裕”。これが成功要因ではないか?6月の美ヶ原でも初の45Kでいろいろ心配だったけど、前半抑え目に入ることで、余裕をもったレース展開となり、後半勝負がうまくはまった経験もあった。このメンタルの余裕は、あらゆることを”想像”して、”計画”することから生まれる。その計画は、最悪のパターンでもGOALできるものにし、そのラインを少しでも上回れば、”メンタルの余裕”となる。レース展開も自分の実力以上のものを出してしまうと、疲労につながり余裕がなくなる。出力を上げていいタイミングまで我慢することも求められる。そんなことを改めて学びました。

 

次のレースは、11月の「ファントレイル50K」です。昨年は途中でレースが終わってしまった当レース。ハセツネ完走したので、ちょっとだけ気持ちに余裕があるけど、レースは何があるかわからない…。メンタルに余裕のある状態、笑顔でGOALできるように、気を引き締めなおし、1から準備を始めたいと思います。